正月7日を過ぎると松も取れて平時に帰る。
今日は松の内の最終日で、朝には「七草粥」を食して、昼には「おかの餅」を食さねばならない。
「おかの餅」は、くの字形のお餅である。
それを丸い重ね餅の上に対で向かい合わせに置き、お供えするのが決まりだ。
このお餅は、我が家では長男だけが食べることを許されるというか、長男が食べなければならない仕来りであった。
子供の頃は、婿入りの父親の前でこのお餅を食べるのは複雑な気持ちだった。
母が祖父母に隠れて、父にも「おかの餅」を出していたのを私は何度か見たものだ。今日のお昼に「おかの餅」を食べる訳だが、懐かしい「おかの餅」である。